ストップ!悪質な訪問営業 富士宮署と県LPガス協会地区会が協定 最新の犯行手口など情報共有

2025/10/15 09:30 

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 プロパンガスの訪問営業で不正な契約切り替えを行ったとして富士宮署などがプロパンガス販売事業者と営業代行事業者を摘発したことを受け、同署と県LPガス協会富士宮地区会は14日、特殊詐欺と特定商取引法違反等の被害防止に関する協定を締結した。最新の犯行手口や顧客から得た情報を共有し、悪質訪問の早期察知を図る。
 協定により、同署は不正な訪問営業の実態や特殊詐欺全般の防止策を地区会に提供する。地区会38社は顧客宅を訪問する際、同署からの情報を基に注意を呼びかけるほか、悪質な訪問が疑われる情報を把握した場合は同署に報告する。営業車や配送トラックに「点検サギに注意!」などと書かれたマグネットプレートを装着する。
 富士宮市内では、プロパンガスの訪問営業で契約中のガス会社が撤退するといった虚偽の情報を伝えて契約を切り替えた上、不備のある書面を交付するなどの事件が発生。同署などが1月に事業者を摘発した。地区会によると、営業代行事業者による強引な勧誘や、安価な契約で修理点検がおろそかになる事例が発生しているという。
 締結式が同署で行われ、岡田幸司署長は「家庭を1軒ずつ巡ってわずかな変化でも見逃さず情報を共有してほしい」と期待を込めた。御宿冬樹地区長は「会員は地元に根ざして営業している。顧客との顔が見える関係を大切に、被害防止に貢献する」と述べた。
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