「新型コロナ注意報」静岡県が発令 変異株「ニンバス」主流に

2025/08/30 08:44 

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 静岡県は29日、新型コロナウイルス感染症について県独自の感染拡大注意報を発令した。直近1週間(18〜24日)に定点医療機関から報告された患者数が1カ所当たり8・34人となり、発令基準値の8人を超えた。近年の夏と比べると、1カ月以上遅い発令となった。
 県内の1日の推計患者数は千人。地域別では東部10・26人、西部7・62人、中部6・86人。直近1カ月の患者の年齢別内訳は、60代以上が約30%を占める。昨年は学校の夏休み明けの9月に10代の患者数が倍増したため、後藤幹生県感染症管理センター長は「新学期が始まって感染者が増えると、さらに感染拡大が懸念される」と指摘した。
 若者中心に症状は軽いが、後期高齢者にとっては死因にもなり得る感染症のため、後藤センター長は「少しでも喉や鼻などに違和感がある時は、特に高齢者と会う際にはマスクを着用してほしい」と呼びかける。
 検体のゲノム解析によると、通称「ニンバス」と呼ばれる変異株に置き換わっているという。症状の特徴として咽頭痛が強く出る報告があるが、現時点で重症化しやすいという報告はないという。
 新型コロナが定点把握となった2023年5月以降、流行ピーク時の患者数は徐々に下がっている。24年は7月中旬に感染拡大注意報が発令され、9週間続いたが、同年夏以降、警報は発令されていない。
静岡新聞

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