「降りて安心した」 関空緊急着陸で“脱出用シューター”使用

2025/09/12 23:20 

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 関西国際空港に12日夜、緊急着陸したユナイテッド航空32便は、機体から地上に伸びた滑り台式の「脱出用シューター」を機体の前後から出して、乗員・乗客を脱出させた。

 乗客で、埼玉県東松山市の男性会社員(25)は取材に「滑り台みたいなので降りて、助かったんだと安心した」と話した。

 過去の航空機のトラブルでもシューターが使用されているが、避難時にけが人が出るケースもある。

 韓国南東部・釜山(プサン)市の金海(キメ)国際空港では1月、離陸準備中の旅客機から出火。乗員・乗客計176人全員がシューターを滑り降りて脱出した。このうち女性3人が軽傷を負った。

 日本国内では2023年1月、成田発福岡行きの航空機が爆破予告を受け、愛知県の中部空港に緊急着陸した際に使用された。乗員・乗客142人はシューターを滑り降りて避難。負傷した乗客5人のうち1人が重傷だった。不審物は見つからなかった。

 東京・羽田空港で24年1月2日、札幌発羽田行きの航空機が海上保安庁の航空機と衝突した事故では、炎上する機体からシューターを使って乗客ら約380人が緊急避難した。【井手千夏、二村祐士朗、土田暁彦】

毎日新聞

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