関西空港に緊急着陸したユナイテッド航空３２便の乗客の男性は毎日新聞の取材に対し、機内では「異臭や煙はなかった」と答えた。

　男性によると、１２日午後６時半ごろ、機内で食事が配られている最中に「大阪に着陸する」というアナウンスがあった。原因の説明はなく、乗務員に原因を問い合わせる人もいたが、「説明されておらず分からない」と言われていたという。

　着陸後しばらく待たされてから、機内からシューターで地上に降りた。周りに消防車が到着し、事態の深刻さに気づき始める乗客がいたという。

　男性が撮影した動画には、乗客らが次々とシューターを滑り降りて避難する様子が映っていた。地上に降りた乗客らは、オレンジ色の服を着た係員らに誘導され、機体から離れていった。「こっち来てください」と呼び掛ける大きな声も聞こえた。【三股智子】