医薬品の在庫情報、地域で共有 静岡県の一部薬剤師会 アプリ開発、迅速に調達し合い有効活用

2026/02/28 09:00 

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 静岡県内の一部の薬剤師会が地域の医薬品情報をシステム上で共有し、医薬品を調達し合う取り組みを始めた。人口減少社会の中で過疎化や医療アクセスの困難さが進み、コロナ禍以降は医薬品の供給不足も続く中、地域の医薬品資源を有効に活用して継続的な提供体制を構築しようと動きを進めている。
 過疎化が進む地域では患者数の減少などによって薬局経営が深刻化し、住民の身近に薬局がない地域は今後も拡大が見込まれている。新型コロナウイルス感染症の流行による解熱剤などの需要急増や医薬品の品質問題をきっかけに、供給体制の脆弱(ぜいじゃく)さも浮き彫りに。物価高騰の一方で薬価が下がる状況は、採算が取れない医薬品の製造中止にもつながっている。
 医薬品全体の14%に当たる2252品目(2025年11月)が限定出荷や供給停止となり、静岡市薬剤師会の河西きよみ会長は「いつになったら安心して薬が手に入るのか、不透明な状態」と説明する。発注しても納品がいつになるか分からない状況は5年ほど続いている。
 同会は昨夏、県内でもいち早く地域にある医薬品の把握に乗り出した。市内の薬局に勤務する薬剤師が、各薬局から卸への発注履歴リストを取り込んだアプリを開発。アプリを通して登録薬局同士が在庫を確認できるようになった。医薬品名を検索すると、在庫を持つ薬局が地図上に示され、医薬品の手持ちがない場合は他の薬局から迅速に調達して患者に提供することが可能になった。非会員を含め市内70薬局ほどが登録し、市外の20ほどの薬局も加わる。
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