早世のチェリスト・山本栞路さん ヤマハの最新技術で“生演奏”再現 来場者「目の前に本人いる…
2023年4月に白血病のため21歳で早世したチェロ奏者、山本栞路[かんち]さんの“生演奏”が、楽器メーカーのヤマハの最先端の音響技術でよみがえった。6日に山本さん両親が企画したミニ演奏会が都内で開かれ、ヤマハ独自の振動伝達装置を設置した栞路さんのチェロを通じて、重厚な音色が響き渡った。
活用したのは、アーティストの演奏を保存、再現を目指す技術「リアル・サウンド・ビューイング(RSV)」。17年からヤマハが「ライブの真空パック」を掲げて開発を進めている。音源をデジタル処理して電気信号を振動に変換し、楽器に取り付けた加振機を通じて弦を振るわせ自動演奏する仕組み。栞路さんの追悼コンサートを企画していた父の昭夫さん(58)=千葉県=が1年半ほど前に同技術を体験し、ヤマハに相談。この時は間に合わなかったが、同社も思いをくんで協力を決めた。
ハードルもあった。ヤマハは収録環境が整ったプロのアーティストらと連携して実績を重ねてきたが、録音済みの音源による再現は初めて。今回は昭夫さんがスマートフォンなどで室内外で撮影した手持ちの映像がベースになったため、周辺ノイズを除去したり、本人の演奏に近づけるため何度も両親に聞いてもらって確認したりと調整を続けたという。
栞路さんは幼少期からチェロの才能を発揮し、数々のコンクールで優勝するなど将来が期待されていた。6日の演奏会には4回に分けて知人や恩師ら140人が訪れ、「涙そうそう」「愛の賛歌」など4曲を披露。チェロの後ろに設置したスクリーンには本人の姿も映し出された。娘が同級生という女性(52)は「栞路君の演奏を目の前で聞いているよう」と目を潤ませ、小3まで指導したという千葉県の寺田義彦さん(67)は「はつらつとした彼の演奏そのものだった」と感慨深げだった。
母の昌代さん(57)と来場者を迎えた昭夫さんは「音が立体化して迫り、演奏する本人の息づかいさえ再現された。栞路を知らない人や未来の方々が楽しめる可能性を感じた」と語った。
活用したのは、アーティストの演奏を保存、再現を目指す技術「リアル・サウンド・ビューイング(RSV)」。17年からヤマハが「ライブの真空パック」を掲げて開発を進めている。音源をデジタル処理して電気信号を振動に変換し、楽器に取り付けた加振機を通じて弦を振るわせ自動演奏する仕組み。栞路さんの追悼コンサートを企画していた父の昭夫さん(58)=千葉県=が1年半ほど前に同技術を体験し、ヤマハに相談。この時は間に合わなかったが、同社も思いをくんで協力を決めた。
ハードルもあった。ヤマハは収録環境が整ったプロのアーティストらと連携して実績を重ねてきたが、録音済みの音源による再現は初めて。今回は昭夫さんがスマートフォンなどで室内外で撮影した手持ちの映像がベースになったため、周辺ノイズを除去したり、本人の演奏に近づけるため何度も両親に聞いてもらって確認したりと調整を続けたという。
栞路さんは幼少期からチェロの才能を発揮し、数々のコンクールで優勝するなど将来が期待されていた。6日の演奏会には4回に分けて知人や恩師ら140人が訪れ、「涙そうそう」「愛の賛歌」など4曲を披露。チェロの後ろに設置したスクリーンには本人の姿も映し出された。娘が同級生という女性(52)は「栞路君の演奏を目の前で聞いているよう」と目を潤ませ、小3まで指導したという千葉県の寺田義彦さん(67)は「はつらつとした彼の演奏そのものだった」と感慨深げだった。
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