無アクセント「挟(ぱさ)む」「走(ぱし)る」 静岡井川地区の方言継承 静岡理工科大研究室が…

2025/06/22 08:51 

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 静岡市葵区井川地区の方言の記録、保存、継承に取り組む静岡理工科大情報学部社会言語学研究室は21日、一般向けの講座「井川昔語りの会」を同区の同大静岡駅前キャンパスで開いた。
 同研究室の谷口ジョイ教授は、井川の方言は言葉をアクセントで区別しない「無アクセント」で、東海・北陸地域でも珍しいと説明。は行で始まる動詞の「挟む」「走る」が、方言では「ぱさむ」「ぱしる」などと最初の音がぱ行になる特徴があることを紹介した。
 1980年以降に生まれた住民はほとんど井川の方言を使わず、理解できていないのが現状だとし、「言語は道具ではなく世界観。井川の文化、世界観を残すために記録、保存、継承が必要だ」と強調した。
 井川の住民らが地元に伝わる民話の読み聞かせをしたり、食文化を紹介したりもした。
 谷口教授は約1年前から井川の言葉や文化に関心を持つ有志による勉強会を開いている。一般向けの「昔語りの会」は2回目の開催で、県内外から約50人が参加した。
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