解体の旧カトリック清水教会聖堂 移築先第1候補を決定 清水区幸町の市有地

2025/06/22 10:30 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 昨年7月に解体された旧カトリック清水教会聖堂の移築先について、一般社団法人「旧カトリック清水教会聖堂の木造ゴシック建築を活かす会」は21日の総会で、静岡市清水区幸町の市有地を第1候補に選定した。市とはすでに協議を進めていて、今後は再建後の運営体制や活用方法、維持管理計画などを詰める。
 教会は1935年に現在の同区岡町に建てられ、木造ゴシック様式の聖堂は全国でも希少だったが、築90年に迫る建物の耐震補強が難航。2023年に設立された同会は、横浜司教区から所有権を無償で譲り受けた上で、24年7月に建物を解体するとともに資材を保管して移築先を探してきた。
 第1候補となった市有地は約4千平方メートル。国道150号沿いにあり、現在は清水総合運動場の第2駐車場などとして利用されている。同会によると、今後は借地料や津波対策などについて市と調整した上で、基本設計などを進める。
 移築に際しては柱や梁(はり)、ステンドグラスなど主要部材を再利用して建築的価値を後世に伝える。国の登録有形文化財への登録も見据える。一方、移築には約1億6千万円が必要なことから、同会はクラウドファンディングなどを通じて資金調達を図るとともに、民間企業とも連携して音楽ホールや展示機能のある複合文化施設などへの活用も検討するという。
静岡新聞

静岡ニュース

静岡ニュース一覧>

注目の情報