バンダイスピリッツ（東京都）は２９日、静岡市葵区長沼に建設中の新工場を７月２４日に稼働し、内部に設けるミュージアムの一般見学を９月２日から受け入れると発表した。完全予約制で、受け付けは６月２日正午から。成形実演やデザイン体験を通じ、ものづくりの魅力を発信する。
　ミュージアムでは、プラモデル製造の工程見学に加え、パッケージを好きな色や形に変更できるデザイン体験などが可能。パッケージは３種類から選べ、完成品は持ち帰りできる。実演で作った成形物もプレゼントされる。料金はいずれも税込み中学生以上２８６０円、小学生１１００円。未就学児は無料。
　新工場は地上３階建てで延べ床面積約１万８千平方メートル。エントランスに人気アニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル部品群を模した高さ約３・５メートル、幅約１４メートルの巨大プラモニュメントを展示する。多色・単色成形機を計９４台、無人搬送機や自動倉庫などを備え、成形から製品封入、出荷まで一貫で行う。２０２０年に増築した新館の生産機能も併用し、２６年度には２３年度比３５％増産を目指す。同社広報担当者は「静岡から世界へ高品質の製品を届け、ものづくりの面白さを伝える情報発信拠点にしていきたい」と意気込む。