憲法審の自民主張、衆参で「ちぐはぐ」 参院の緊急集会巡り

2025/04/02 18:11 

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 参院憲法審査会は2日、今国会初の自由討議を実施した。自民党の佐藤正久氏は緊急時に国会の機能を担う「参院の緊急集会」について、衆院憲法審での自民の主張を次々に打ち消す異例の意見表明を展開。自民内で衆参での「ちぐはぐさ」を浮き彫りにした。

 衆院憲法審では3月27日、選挙実施が困難になった場合の参院の緊急集会をテーマに議論した。自民の船田元氏は緊急集会で対応できる期間は憲法上、衆院の解散総選挙が「40日以内」、特別国会の召集が「30日以内」と規定されるため「最大でも70日程度と解釈するのが素直な考え方だ」とと主張した。

 ところが、2日の参院憲法審で佐藤氏は、緊急集会が対応できる期間について「70日間に厳格に限定するものではない」と述べ、船田氏の見解を否定した。

 緊急集会の権限を巡っても、船田氏は「一定の限界がある」としていたが、佐藤氏は「限定的、制約的に整理する必要はない」と主張。船田氏は、首相の指名▽条約の承認▽当初予算の議決--を挙げて「要件を満たす場合が少ない」としていたが、佐藤氏は「原則として権能は全てに及ぶ」と打ち消しを図った。

 衆院側は緊急事態時に衆院議員が任期満了を迎えて不在となることを避けるため、議員任期延長を図る憲法改正を目指す。一方、参院側では自らの権限を抑制することへの否定的な意見が根強い。2日の参院憲法審では、立憲民主党の小西洋之氏が佐藤氏に対し「良識の府の参院の矜持(きょうじ)あふれる意見表明に深い敬意を表する」と野党側から「エール」を送った。【小田中大】

毎日新聞

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