林芳正官房長官は３日の記者会見で、元タレントの中居正広氏による性暴力に端を発した問題を巡り、総務省がフジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス（ＨＤ）に厳重注意したと明らかにした。「今回の事態は放送事業者による自主・自律を基本とする放送法の枠組みを揺るがすものであり、放送法の目的に照らし極めて遺憾だ」と述べた。

　また林氏は、総務省が両社に対し、①人権・コンプライアンスに関する対応強化策の具体化とその着実な実施②透明性をもって説明責任を果たす体制の構築③経営陣の意識改革――の３点を要請したと明らかにした。①の対応強化策については４月中、その実施状況については３カ月以内に視聴者やスポンサーなどの関係者に内容を明らかにするとともに、総務省に報告するよう要請したという。【竹内望】