トランプ氏、米南部ニューオーリンズにも州兵派遣へ 犯罪対策名目で

2025/09/04 11:08 

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 トランプ米大統領は3日、犯罪対策の名目で南部ルイジアナ州ニューオーリンズに州兵を派遣する考えを示した。共和党のトランプ氏は、中西部イリノイ州シカゴや東部メリーランド州ボルティモアなど野党民主党が優勢な都市への州兵派遣に意欲を示していたが、地元知事らが強く反対している。ニューオーリンズのカントレル市長も民主党だが、ルイジアナ州のランドリー知事は共和党で、地元の協力が得やすいとの目算があるとみられる。

 ホワイトハウスで記者団の取材に応じたトランプ氏は、「私たちはシカゴに行くか、ニューオーリンズのような場所に行くか、いま決めているところだ」と発言。その後、「ルイジアナに行く。ニューオーリンズには犯罪の問題がある。2週間で解決できる」と続けた。米NBCニュースによると、ニューオーリンズの犯罪発生率は前年比21・5%減となっている。

 トランプ氏はシカゴへの州兵派遣についても重ねて意欲を示す一方、イリノイ州のプリツカー知事(民主党)らが「私たちに支援を要請しない」と不満を述べた。西部カリフォルニア州サンフランシスコの連邦地裁は2日、6月に同州ロサンゼルスで発生した不法移民対策への抗議デモで、地元のニューサム知事の反対を押し切って政権が動員した州兵の活動は「違法」と判断。知事らの要請がないまま一方的に州兵を動員すれば、今後も政権にとって厳しい司法判断が下される可能性がある。

 ランドリー氏は3日、X(ツイッター)で「トランプ大統領の支援を受け入れる」と投稿し、州兵派遣を受け入れる考えを示した。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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