米海軍長官、中谷防衛相と会談 米国の造船業衰退の危機感を伝達

2025/04/28 19:45 

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 中谷元・防衛相は28日、防衛省で米国のフェラン海軍長官の表敬を受けた。防衛省によると、フェラン氏は米国での造船業の衰退に対する危機感を伝え、両氏は既存の取り組みを含む防衛産業での協力を今後も進めていくことを確認した。

 日米間では2024年4月に新設した防衛装備品の共同開発や共同生産などに関する協議体「日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議」(DICAS)で、米艦艇の日本国内での補修などについて調整を進めている。今後、造船での協力についても検討される可能性がある。

 中谷氏は会談後、記者団に「現時点では米側の国内産業との間で、造船分野での日米協力については具体的な議論は行っていない」と説明。「その上で両国の防衛生産、技術基盤の強靱(きょうじん)化及び日米同盟の抑止力、対処力の向上に資するものであれば、造船分野に限らず、いずれも防衛産業協力の議題となり得るところだ」とも語った。

 同日には米国のグラス駐日大使も中谷氏を表敬した。グラス氏は就任前の米国議会公聴会で、在日米軍駐留経費の日本負担の増額を求める意向を示していたが、防衛省によると、この日の表敬では言及はなかったという。【中村紬葵】

毎日新聞

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