大関連破に満ちる自信 「三役で満足しない」安青錦 大相撲秋場所

2025/09/16 21:21 

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 ◇大相撲秋場所3日目(16日、東京・両国国技館)

 ◇○安青錦 押し出し 琴桜●

 新小結の安青錦が先場所に続く大関撃破だ。7月の名古屋場所は内むそうで勝っていた琴桜を、この日は押し相撲で破った。安青錦は「下から、下から、止まらないように」。会心の勝利を静かにかみしめた。

 先場所のような奇襲を食らうまいと、琴桜は突いて出た。安青錦は、突き押しを織り込み済みで「相手のことは考えず、自分のことに集中した」。突き合いに応じ、終始、持ち味の低い姿勢からの攻めで、腰の伸びた相手を簡単に押し出した。

 新入幕だった3月の春場所から3場所連続で11勝を挙げ、今場所は新小結に昇進した。ウクライナから来日し、初土俵は2023年秋場所だったが、初土俵から所要12場所での新三役は、年6場所制となった1958年以降では、幕下付け出しを除いて最速記録だ。

 ただ、本人は「上がれたのはうれしいが、満足するところではない」。師匠で現役時代は業師として知られた、元関脇・安美錦の安治川親方も「ここから、もう一段上に行くため、2人でどうやっていくか。非常に燃えています」。大関を見据え、細い目を輝かす。

 それだけに2場所連続の殊勲の星にも、安青錦は「土俵に上がる時には(勝てるという)自信を持っている。そうでないと勝てない」。頼もしい師弟が今場所も勢いを増しつつある。【飯山太郎】

毎日新聞

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