諮問機関「憲法抵触の恐れ」 三重の外国人職員採用アンケ設問に

2026/07/31 20:12 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 三重県の諮問機関「県差別解消調整委員会」が、県が外国人の職員採用について尋ねた「みえ県民1万人アンケート」の設問について「憲法の理念に抵触する恐れがある」と判断していることが、関係者への取材で分かった。国籍を理由にした区別が、法の下の平等を定めた憲法14条に反する可能性があるという。調整委は設問を「差別に該当する」と判断し、アンケート結果などの非公表を求める答申を近く県に提出する。

 情報漏えいのリスクを理由に外国籍職員の採用取りやめを検討している県は、1~2月に実施したアンケートに国籍要件に関する質問を設け、結果を最終判断の参考にするとしている。これを受け、県内在住の在日朝鮮人3世の男性が4月、質問によって外国人への差別や偏見が助長されたとして、県の差別解消条例に基づき申し立てを提起。弁護士や大学教授らで構成する差別解消調整委員会が審議していた。

 調整委は、アンケートの質問や添付された補足資料の文章が、あたかも全ての外国籍職員が公務員の守秘義務に違反する事案を起こすかのように「限定的な懸念を過度に一般化している」と指摘。「法の下の平等の理念に抵触する恐れがある」と判断した。

 同時に、採用を取りやめる他に取るべき手段がないとも読み取れないことなどから差別解消条例の「国籍を理由にした『不当な区別』」にも該当するとした。ここでの「不当な区別」は条例が定める「不当な差別」の一類型だ。

 調整委がまとめる答申にはこうした意見が盛り込まれ、アンケート結果を公表せず、設問も非公開とするように求める内容になるという。【長谷山寧音】

毎日新聞

社会

社会一覧>

注目の情報