北九州市八幡東区の皿倉山（６２２メートル）の山頂付近に４月設置されたロングスライダーで重傷者が相次ぎ利用停止になっている問題で、市は遊具の対象年齢６～１２歳に限り、１９日にも利用を再開する方針を固めたことが関係者への取材で判明した。

　これまでに、対象年齢の重傷者が確認されていないこと▽大人に対する注意喚起や正しい滑り方の周知には時間がかかること▽子どもが再開を望んでいると市民から声が寄せられていること――などから判断したとみられる。

　スライダーでは設置日の４月２５日に八幡東区役所の４０代男性職員が、５月２８日に３０代の女性観光客がそれぞれ右足のすねを骨折したことを確認。市にはさらに６人が骨折したことなどの情報が寄せられている。

　市は、対象年齢以上の大人が利用する場合はスピードの調整に注意が必要なことなど適正な利用方法を伝える「滑り方サポーター」を配置するなどの改善策を検討し、７月下旬の再開を目指していた。大人の再開は未定という。【山下智恵】