別府ひき逃げ 指名手配の容疑者に殺人・殺人未遂容疑でも逮捕状

2025/06/02 18:25 

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 大分県別府市で2022年6月、信号待ちのバイクに車で追突し、男子大学生2人を死傷させて逃走したとして、道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで重要指名手配されている八田與一(よいち)容疑者(28)=大分県日出(ひじ)町=について、県警は2日、新たに殺人と殺人未遂の容疑でも逮捕状を取った。

 県警は現場の捜査や走行実験などから、八田容疑者が殺意を持って故意に2人に追突したと判断。殺人罪に公訴時効はなく、公判で成立が認められればより重い量刑に問われる。

 事件は22年6月29日午後7時45分ごろ、別府市の県道交差点で発生。信号待ちしていた2台のバイクに八田容疑者の運転する軽乗用車が追突し、バイクに乗っていた当時19歳の大学生が死亡。友人の大学生(22)も軽傷を負った。

 県警はこの年の7月に八田容疑者を道交法違反(ひき逃げ)の疑いで指名手配。警察庁も23年9月に事件の状況を「殺人に近い」などとして、道交法違反の容疑者としては初めて重要指名手配に指定。遺族らは同月、殺人と殺人未遂の両容疑で県警に告訴状を提出して受理されていた。

 亡くなった大学生の遺族は「これからは、捜査体制が強化され、逮捕に向けて、より一層の進展が期待される。引き続き、どんな些細(ささい)な情報でも構いませんので、ご協力いただけますよう、心よりお願い申し上げます」とするコメントを出した。【岡田愛梨、山口泰輝】

毎日新聞

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