天皇ご一家、沖縄へ出発 戦後80年、戦没者を慰霊へ

2025/06/04 10:18 

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 天皇、皇后両陛下と愛子さまは4日午前、羽田空港から特別機で沖縄県に向けて出発された。戦後80年にあたり、ご一家で戦没者を慰霊する。愛子さまの沖縄訪問は初めて。

 ご一家は午後に那覇空港に到着後、太平洋戦争末期の沖縄戦で激戦地になった本島南部に向かう。糸満市の国立沖縄戦没者墓苑で供花し、平和祈念資料館を見学。戦争体験者や遺族、語り部として活動する幅広い世代の人たちとの懇談が予定されている。

 5日は、1400人あまりが亡くなった学童疎開船「対馬丸」撃沈の歴史を伝える対馬丸記念館を初めて訪ねる。2019年に火災で焼失した首里城の再建現場も見学し、帰京する。

 今回の沖縄での慰霊は、両陛下の「次の世代にも戦争の歴史や平和への思いを引き継いでいきたい」という意向を踏まえ、愛子さまの同行が決まった。両陛下の公的な地方訪問に愛子さまが同行するのは、16年8月に長野・上高地で開かれた「山の日」制定の記念式典以来。

 戦後80年にあたり、両陛下の慰霊訪問は4月7日の硫黄島(東京都小笠原村)から始まっている。6月19、20日は広島県に赴く。9月中旬には長崎県での慰霊も調整されている。【山田奈緒】

毎日新聞

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