いっぱい食べて JAさが、コメ500キロを小学校に寄贈

2025/05/15 22:17 

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 国内の米価が高騰する中、給食で子どもたちに地元のコメをいっぱい食べてもらおうと、佐賀市東与賀町産のコメ500キロが15日、JAさが東与賀支所から地元の市立東与賀小に贈られた。東与賀小の給食は週5日のうち4日が米飯といい、500キロは児童全371人の約1カ月分。児童たちは「お米が大好き。残さずに食べます」と感謝した。

 寄贈されたのは2024年産の特別栽培米「よかよか米」。佐賀の品種「夢しずく」のうち東与賀支所内で収穫され、火を使わず風で乾燥させたコメで、化学肥料や農薬を通常の半分以下に減らすなどして育てられている。

 味は甘みがあり、粘りがあってもちもちしているのが特徴で、冷めてもおいしいという。支所の24年産米は約1500トンで、うち約40トンがよかよか米として出荷されている。

 この日は、東与賀支所の関係者が東与賀小を訪れ、田平浩一校長と児童の代表2人に10キロの米袋2袋と目録などを手渡した。

 米袋を受け取った苅屋太俄(たいが)さん(6年)は「ずっしりとした重さで、おいしそうだと思った」、宮原一華(いちか)さん(6年)は「私たちは東与賀のコメが大好きなので、残さずに食べたい。お米が高くなっているので、ありがたいです」と感謝した。

 東与賀小は給食を校内で調理。1人当たりの単価は市の規定などで、3月までは260円で材料などを調達していた。4月からは310円に上がったが、米価のみならず他の食材も値が上がり、影響を受けているという。

 給食では、よかよか米が使われており、白飯や混ぜご飯、ちらしずしなどで提供されている。メニューを担当する栄養職員の野口清美さんは「コメは東与賀小の児童にはとても人気があり、ほとんど残さない」と話す。

 東与賀支所管内では現在、麦の刈り取りが進んでおり、田植えは刈り取りを終えた6月中旬から始まる見通しだ。代表してコメを寄贈した富吉玉恵理事は「『コメ一粒は汗一粒』という言葉もある。子どもたちには残さずに地元のコメを食べてほしい」と願った。【石川貴教】

毎日新聞

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