中谷美紀さん、ウィーン国立歌劇場の日本公演アンバサダーに

2025/04/05 09:30 

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 俳優の中谷美紀さんが、10月に東京文化会館(上野)で行われるウィーン国立歌劇場2025年日本公演(日本舞台劇術振興会など主催)の公式アンバサダーに就任した。

 中谷さんの夫は、同歌劇場所属の楽団員で構成するウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のビオラ奏者として活躍するドイツ出身のティロ・フェヒナーさん。

 日本とウィーンを拠点に活動している中谷さんは、4日に東京都内であった記者会見で「ウィーン市民にとっての心のよりどころであり、最高のエンターテインメントでもある国立歌劇場のオペラの魅力を伝えたい」と意気込みを語った。

 ◇人間の愚かさ、嘆いて笑って

 同歌劇場の来日公演は16年以来9年ぶりとなる。今回はR・シュトラウス「ばらの騎士」と、モーツァルト「フィガロの結婚」の2作品を上演する。

 中谷さんは「音楽は子供の頃から好きでしたが体系的に学んだことはなく、楽譜も(調号で)シャープやフラットが二つ以上付いているとお手上げ」としつつ、「オペラが伝えることの一つは人間の愚かさは何年たっても変わらないということ。愚かさを嘆き、いとおしみ、最後には笑って帰る。そんな魅力があると思う」と話す。

 アンバサダー就任に当たって2作品の台本を読み、3月にはウィーンで「フィガロの結婚」を鑑賞したという。

 同作について「オペラを見る女性の中には、家庭を顧みない夫に鬱憤がたまっている人もいるかもしれない。それは(モーツァルトが作曲した)250年前から一緒だったのでしょう。ガツンと鉄ついを食らわせるような演出が楽しく、女性にしてみればスカッとするでしょうし、男性には居心地の悪いような演出もあるかもしれないが、笑って楽しんでいただきたい」とアピールした。

 ◇劇場めぐる文化政策、主催者が警鐘

 日本舞台芸術振興会によると、今回は演奏者やスタッフら総勢340人が来日する。舞台装置や衣装など物量は11トントラックで約40台分に上り、経済規模は15億円を見込む。

 会場となる東京文化会館は26年5月から大規模改修工事で約3年の休館となり、休館前最後の「オペラ引っ越し公演」となる。同館以外にも、オペラ上演が可能な首都圏の大規模ホールの改修や建て替えが相次いでいる。

 同振興会の高橋典夫専務理事は「各劇場の運営をコントロールする機関がなく、極めて国の文化行政・政策がなっていない。(劇場の休館などが相次ぐ事情を)海外アーティストに話すと一様にびっくりされる。本当に嘆かわしい」と強く訴えた。

 チケットの一般発売は18日から。問い合わせはNBSチケットセンター(03・3791・8888、平日10~16時)またはNBSホームページ(https://www.nbs.or.jp/)。【西本龍太朗】

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