チチブイワザクラの自生を確認 約20年ぶり 絶滅の危機は変わらず
武甲山(標高1304メートル)固有の希少植物「チチブイワザクラ」の自生が、約20年ぶりに確認されたことが、埼玉県が3月に公表した最新版のレッドデータブック(RDB)で明らかになった。国指定天然記念物の石灰岩地特殊植物群落を代表する植物だが、自生しているのは、その天然記念物指定地とは別の場所とみられる。確認されたのは50個体未満で、絶滅の危機にある状況に変わりはない。
RDBの植物編は1998年に初版が作られ、最新の4版目が3月24日に公表された。2020~22年にかけて大学教授ら植物の専門家から成るRDB改定調査検討委員会の助言のもとで、NPO法人「埼玉県絶滅危惧植物種調査団」が現地調査などを実施。県内で絶滅の恐れのある1113種の植物の現状を解説している。
武甲山だけに生育するチチブイワザクラは、いずれの版も、野生で絶滅する可能性が極めて高い「絶滅危惧ⅠA類」に分類。最新版は、「前回(11年版)は自生地での調査ができなかったため個体数は不明だったが、今回調査を行った結果、確認できた個体数は50個体未満」と記載している。11年版では「05年までの報告は1件のみで、今回の報告はない」と記していた。
同調査団は、国のRDB作成のため18年10月に石灰岩採掘会社の事業区域内にある天然記念物の指定地内を調査したこともあったが、チチブイワザクラが生育しているとみられる区域に「時間的、地理的制約」から到達できなかった。以降、指定地内での調査は行われていない。このため、今回確認された自生地は、指定地とは別の場所とみられる。
チチブイワザクラを発見した植物学者、清水大典さん(故人)のおいで、秩父山岳連盟会長の清水武司さん(75)は「過去に生育していた場所の岩壁は、石灰岩の採掘で崩されてしまい、自生地は存在していないだろうと思っていたので驚きだ。採掘会社は専門家の意見を聞きながら将来にわたって保全を図っていってほしい」と話した。
RDBの編さんに当たった県環境科学国際センターは「チチブイワザクラに限らず希少種全般に言えることだが、静かに温かく見守ってほしい」と話している。【照山哲史】
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