中部横断道の全線開通から5年 静岡県と山梨県の経済交流活発化 清水港の新規利用増加、金融連…

2026/09/05 08:45 

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 静岡、山梨県を結ぶ中部横断自動車道の全線開通から、8月29日で5年を迎えた。交通アクセスの向上で道路沿線地域に企業進出が続き、清水港を輸出入に利用する県外企業が増えるなどの経済効果が表れている。地域企業のマッチングを図る両県の金融機関も連携を強化し、互いのネットワークを駆使しながら協業や販路拡大に向けてビジネス交流を推し進める。
 静岡市清水区の新興津コンテナターミナルで8月下旬、県内外の各地から集まるトラックがせわしなく行き交っていた。工業品や食品、電子機器など取り扱う品目は幅広く、清水港を経由して輸出入されるコンテナがところ狭しと積み上げられる。2025年度に清水港を初めて利用、または他港から清水港に切り替えた山梨・長野県の事業者への助成件数は、中部横断道が開通した21年度比で3・3倍に伸びた。
 トラック運転手の労働規制強化に伴う「24年問題」も背景に、横断道開通による物流の円滑化で多くの企業が清水港に関心を寄せている。7月末に山梨県で開いた荷主向けセミナーでは、清水港と近隣の他港を比較した物流コスト、所要時間などに関する質問が相次いだ。清水港利用促進協会の桜井高広常務は「開通効果の認知が広がり、物流の在り方が見直されている。清水港の利便性を実感する企業は多い」と胸を張る。
 横断道の沿線付近にはビジネス拡大を期す企業の進出が相次ぐ。モーターやコンプレッサーなどの産業機器を卸販売するオグマ商会(富士市)は昨年4月、山梨県南アルプス市に自前の営業所を開設した。中部横断道の白根インターチェンジまで約500メートルと近く、長野や東京方面へのアクセスも良好。山梨営業所の取引先は150社を超え、石川和正所長は「顧客ニーズを吸い上げ、課題解決への提案がしやすくなった」と効果を実感する。
 企業のマッチングを後押しする静岡銀行、山梨中央銀行は7月、甲府市でものづくり商談会を開催した。5年目となる今回の参加企業は、22年比で約50社増の216社。25年度は商談会から半年後までに17件の試験受注が成立した。静岡銀の担当者は「今年は山梨開催にもかかわらず、静岡からの参加企業が多かった。両県の距離感は確実に近づいている」と語る。
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