人事分野にAI導入…静岡県にも“HRテック”の波 「研修講師マッチング」に静岡大教授が協力

2026/08/09 08:14 

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 人事業務に人工知能(AI)など最新の情報技術を活用する「HRテック」を導入する動きが、県内でも見られ始めた。今春始まった人事研修の講師をAIでマッチングさせるサービスには、静岡大情報学部で人間の言葉についてコンピューターを使って処理する「自然言語処理」を専門とする狩野芳伸教授らが協力。ユーザーの法人の希望と講師のパーソナリティーの適合性を高め、より効果的な研修につなげる。人手不足の中、人事業務の効率化や人材育成は各企業共通の課題で、同分野の技術向上に企業の関心が高まっている。
 人事コンサルティングの「M&Tラーニング」(静岡市葵区)が狩野教授の協力で4月から開始したのは法人と研修講師を結び付けるマッチングサイト。AI活用の特徴の一つが質問の解析という。企業側から研修講師に対する「希望」について、求める事項はさまざま。希望と講師の特徴を擦り合わせるほか、そもそも講師の抽出に必要な情報が書き込まれなかった場合に自動的な聞き返しを行っている。近年のAIの精度向上も背景に、狩野研究室が過去に行った国会の首相答弁などの議事録を分析した研究成果などを応用した。質問と答弁がうまくかみ合っているかの学習がマッチングの際の擦り合わせにも生かされている。
 マッチングサイトは中小企業診断士、企業経営者、アナウンサーら約100人が同社の面談を受けた上で登録。面談の様子はAIで文字、音声、映像のデータとして解析されている。一方、法人側にはチャット形式でどんな悩みがあるのかなどを聞き取り、講師の候補を複数人、適合度の高い順に表示する。
 マッチングを基に、研修の受講者の理解度に合わせた質問によるアンケート分析、管理職やスペシャリスト(専門人材)といった人材が社内にどの程度いるのかといった「人材ポートフォリオ」の作成などのサービスも開発中。従業員のスキルや能力を社外の第三者らが評価し、管理職への登用などを決める「人材アセスメント」にAIを活用する計画もある。同社の松本保美代表は「AIにより人事業務の効率化、精度向上、戦略の高度化を図る」と話す。
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