静岡県内の「津波対策」どうなっている? 県など検討会が協議12年、全地区の方針決定 伊豆半…
東日本大震災を教訓にした国の南海トラフ巨大地震の被害想定見直しを踏まえた防潮堤整備などの津波対策方針について、静岡県と市でつくる検討会は13日、沼津市内浦地区では新たな整備を行わず、熱海市網代地区で防潮堤未整備箇所に、マグニチュード(M)8クラスで発生する津波高(レベル1)未満の高さ4・4メートルの防潮堤を整備する方針をそれぞれ決定した。2地区の方針決定により、2014年の協議開始から12年を経て伊豆半島全地区の方針がまとまり、県内全地区で整備方針が決まった。
県熱海総合庁舎で開かれた検討会で、両地区協議会の意見を踏まえた方針が説明された。内浦地区は防潮堤などの施設整備は当面行わず、既存施設を活用。迅速かつ主体的な避難のためにソフト対策を実施する。一方で、被害想定の見直しや地域総意で方針変更の要望があった場合は見直すとした。
網代地区は沿岸部約1・5キロ区間を3区分し、既存施設のない場所に高さ4・4メートルの防潮堤などを新設し、高さが足りない部分をかさ上げする。
2地区の決定で伊豆半島10市町50地区55カ所の方針が決まった。このうち、レベル1に対応する防潮堤などを整備するのは8カ所、レベル1未満が9カ所となった。観光や漁業などへの影響を懸念し、7割に当たる38カ所は新たな施設整備やかさ上げを見送った。避難誘導などのソフト対策を進める。
レベル1対応の防潮堤を備える湖西市は2月にM9クラスで発生するレベル2対応の防潮堤かさ上げを見送る方針を決めた。
検討会会長の山田真史県河川砂防局長は「12年をかけて地域と対話してきた。伊豆半島は観光や景観、漁業への配慮もあり、合意形成に時間がかかった。決まった方針をもとに迅速に対応を進めたい」と話した。
県は津波対策を進める手法として、沿岸部のある21市町ごとに検討会を開き、地域ごとに合意形成を図る「静岡方式」で地域の実情に応じた対策や整備方針を決めている。
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