映画「木挽町のあだ討ち」 脚本・監督の源孝志さんインタビュー「臨場感を楽しんで」 島田出身…

2026/03/02 09:42 

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 直木賞と山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子(島田市生まれ)原作の「木挽町[こびきちょう]のあだ討ち」が映画化された。時代劇の名手、源孝志監督が脚本も手がけた。あだ討ちの真相が、芝居小屋に携わる人々の人生譚と交錯しながら明らかになっていくミステリーを、鮮やかな映像美で描き出した。静岡市駿河区の静岡新聞社・静岡放送本社を訪れた源監督は「人情ものというだけでない痛快さ、芝居小屋独特の空気感が見どころ」と語った。
 物語の始まりは江戸・木挽町にある歌舞伎小屋「森田座」の裏手。若侍の菊之助(長尾謙杜)が、かつて家に仕え、父を殺した博徒の作兵衛(北村一輝)を討ち取った。観客は立会人と化し、語り草に―。1年半後、二人の縁者である田舎侍の総一郎(柄本佑)が敵討ちの裏には何かあると疑い、森田座にやってくる。脚本を書き、座を率いる金治(渡辺謙)らに聞き込みを重ねていく。
 原作では総一郎は表に出ず、森田座の面々が見聞きしたことが一人語りで紡がれる。源監督は「彼らは世間から見放され、芝居小屋に流れ着いた用心深い連中。思わず心を許してしまうほどの聞き手が必要だった」。総一郎を演じる柄本に対し、「調子の良さだけでは務まらない。人間的な魅力があってこそ」と信頼を寄せる。
 吉原育ちの木戸芸者(呼び込み)、殺陣の指南をする元武士、火葬場で育ち衣装部屋の主となった中年の女形ら。総一郎が引き出した菊之助との関わりが、物語の核心へと変わっていく。
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