私服登校、暑さ対策でOK! 富士宮北高「様子見たい」「半袖短パン」動揺と歓迎 3週間試行、…

2025/07/02 08:57 

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 列島の猛暑が本格化する中、県内の高校では生徒自身で服装を自主的に選ぶ仕組みの検討が進んでいる。富士宮市の富士宮北高は2日から、私服での登校を試験的に許可する。長期間の私服登校は県内高校で初の試みで、暑さ対策を考えるとともに、生徒の主体的な行動を促す狙いがある。2月に短期で検証した三島市の三島南高も拡大版で7〜18日に実施する。
 富士宮北高は「マイコーデ・ウィーク」と銘打ち23日までの3週間、登下校と学校生活における服装の判断は生徒に委ねる。全校生徒591人は期間中、私服でも制服でも登校可能となる。服装は自由だが、装飾品と髪形の規定は校則を順守する。体育の授業は学校指定の体操服を着用し、式典や課外授業などは学校側の判断で制服着用を義務づける。
 同校は4月から、夏服と冬服、中間服の着用を気温などから個人で判断できるよう校則を変更した。しかし、従来の校則に従って服装を柔軟に変えず、登下校時と授業時の寒暖差を我慢する生徒が散見された。服装を自由にすることで、生徒の自己指導能力向上を図るという。学校側があまりにも華美だと判断した場合は、生徒に服を選んだ理由を聞いて対応を考える方針。
 生徒には1日の全校集会で初めて伝えられ、歓迎と動揺が入り交じった。3年木川春菜さんは「みんなの様子を見たい。最初は制服にしようかな」と慎重派。自転車通学の2年原野心瑚さんは「半袖短パンで涼しく登下校できる」と喜んだ。2年望月陽菜さんは「週5で私服だとしっかり準備する必要がありそう」と予測した。
 マイコーデ・ウィークは2、3学期も期末テストから終業式までの各3週間ほどで実施する。生徒の感想を調べるほか、地域からの反響なども考慮して来年度の対応を考える。生徒課の大勝良則教諭は「生徒自ら考えてTPOに応じた服装を決められるようになってほしい」と期待を込める。
 2月に寒さ対策を検証する私服登校日を試験導入した三島南高は、7月7〜18日を再び「カジュアルデー」に設定する。気候や健康状態、機能性を考えた服装選びを実践し「ルールにとらわれず行動できる力」の育成につなげる。
 
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