伊東市長公表の「東洋大卒」 市議が「詐称」指摘 議会質問で明確な答弁なし

2025/06/26 08:19 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 5月に投開票された伊東市長選で初当選した田久保真紀氏について、市議の杉本一彦氏が25日の市議会6月定例会の代表質問で、最終学歴を「詐称している疑惑がある」と指摘した。田久保市長は「1992年に東洋大法学部を卒業した」と公表しているが、杉本氏が入手した同年の卒業アルバムには個人名や写真は掲載されていないという。
 田久保市長の最終学歴を巡っては6月上旬、東洋大卒に疑義を訴える匿名の投書が全19人の市議宛てに郵送で届いていた。中島弘道議長や杉本氏の説明によると、正副議長が市長と面会した際、投書の真偽を尋ねた。市長からは卒業証書だとする文書の提示を受けたという。卒業証書の写しや卒業証明書の提出要請については断られたとされる。
 代表質問で、杉本氏が東洋大卒かどうかをただしたのに対し、市長は明確に答弁しなかった。一方で、匿名の投書については「怪文書」との見方を示し「こうした卑怯(ひきょう)な行為をする人間の要求を満たすことになる。(対応を)代理人の弁護士に任せているので、個人的な発言は控える」などと説明した。杉本氏は議会との信頼関係の構築に加え、疑惑を払拭するためにも卒業証明書の公表は不可避と主張。法令に基づく調査権を有する百条委員会の設置を求めた。
 田久保氏は千葉県出身。2019年に伊東市議に初当選した。2期目途中で市議を辞し、市長選に出馬。同市では31年ぶりの非自民系市長、初の女性市長として就任した。
 市長選を前に報道各社が取材で集めた経歴調査表には「平成4(1992)年3月 東洋大法学部経営法学科」の卒業と記され、広報いとう7月号の経歴欄にも「平成4(1992)年 東洋大法学部卒業」と掲載されている。
静岡新聞

静岡ニュース

静岡ニュース一覧>

注目の情報