廃墟で心霊スポット…旧下田富士屋ホテル 市が緊急代執行で一部撤去へ

2025/06/19 09:30 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 下田市の松木正一郎市長は18日、同市柿崎の国道135号沿いの旧下田富士屋ホテルについて、建物が危険な状況で周囲に影響を与えているとして「緊急代執行」で一部を撤去すると明らかにした。同日開会の市議会6月定例会で、江田邦明氏(市政会)の一般質問に答えた。
 廃虚となっている同ホテルは市によると、壁が崩落するなどの問題がこれまで発生している。特定空き家に指定した上で2024年12月には指導書、ことし5月には勧告書で安全対策を指示したが、所有者から反応はないという。崩落したがれきが隣接の家屋の屋根にかかり、この影響で6月からは雨漏りが発生しているとみられる。
 建設課によると、緊急代執行は行政代執行と異なり、対策に迫られている場合に行政処分を出さずに対応できる仕組み。9月までには危険性のある部分の一部撤去に乗り出したいという。松木市長は「相当危険な状態で今後も(事故の)リスクが高まる恐れがある。必要な手続きを進めている」と述べた。
 ホテルは近年、テレビ番組やインターネット上で紹介され、一部で「心霊スポット」として知られる。23年1月には火災が発生、建物を半焼した。
 一般質問にはほか2氏も登壇した。
静岡新聞

静岡ニュース

静岡ニュース一覧>

注目の情報