大井川鉄道のSL故障、復旧見通せず 全国で唯一動態保存のC10形

2025/05/21 09:30 

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 大井川鉄道(本社・島田市)の蒸気機関車(SL)「C10形8号機」が故障し、復旧の見通しが立っていないことが20日、関係者への取材で分かった。C10形は1930年の製造で同社が所有するSLで最も古く、全国で唯一動態保存している車両。
 関係者によると、今月14日、「先輪」と呼ばれる車輪の車軸付け根部分の装置に、留め具のゆるみなどの不具合が見つかったという。故障などが発生しづらい箇所で、他の走行装置が通常通り動作していない可能性があるため、運転を取りやめた。
 同社が現在運用しているSLはC10形と「きかんしゃトーマス号」の2両。C10形は元々6月2日から10月9日まで、定期検査を予定していた。期間中の原因究明と修理を目指す。6月1日まではSL急行「かわね路号」「南アルプス号」のけん引車両を電気機関車などに切り替えて運行する。
 C10形は戦前戦後に各地を走行し、60年代にいったん廃車になった。87年に岩手県宮古市で観光列車として復活した。その後、94年に同社が譲り受け、97年から営業運転を開始していた。
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