外国人観光客の出入国管理厳格化へ 渡航前の認証制度導入 閣議決定
政府は10日、ビザ取得が免除されている訪日外国人観光客らに渡航前に入国に関する情報の入力を求める電子渡航認証制度「JESTA(ジェスタ)」を導入する入管法改正案を閣議決定した。オンライン入力された情報から事前に不法滞在の可能性をチェックし、出入国管理を厳格化する。2028年度中の施行を目指す。
観光目的などで日本に入国しようとする外国人は、韓国や米国など74の国・地域で短期滞在ビザの取得が免除されている。観光客として入国後に帰国せず、不法滞在を続けているケースがあるとされ、政府が対策を検討していた。
現在は外国人が渡航した後に出入国在留管理庁が航空会社から入国者情報の提供を受けているが、ジェスタ導入後は外国人が渡航前にパスポート情報や滞在目的、滞在場所などをオンラインで入力。入管庁が虚偽申請や過去に不法滞在した経歴がないかを確認し、問題がない場合は認証する。認証を受けていない外国人は入国できない。
認証を受けた外国人は入国時の旅券への証印が省略される。認証手続きでは手数料を徴収する。訪日外国人観光客の増加で入国審査が混雑する傾向にあるが、政府は円滑化も期待できるとしている。
また、航空会社など運送業者には、チケットを予約した外国人の情報を入管庁に報告させ、入管庁が入国を認めなければ搭乗を禁止するよう義務づける。違反した事業者には過料を科す。
入管庁によると、25年の外国人の新規入国者は過去最高の約3918万人。短期滞在で上陸を許可された外国人は98%にあたる約3846万人だった。このうち8割がビザを免除されていた。
また、入管法改正案は、日本で暮らす在留外国人の在留資格の更新手続きなどの手数料を引き上げる。増収分は外国人の支援政策に充てる。
現在は窓口での在留資格の変更や在留期間の更新は6000円、永住許可申請は1万円の手数料が徴収されている。入管法はこれら手数料の上限を1万円と定めているためだ。改正案では在留資格の変更と在留期間の更新は上限10万円、永住許可申請は上限30万円に引き上げる。実際に徴収する金額は上限の枠内で今後、検討する。【巽賢司】
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