中東に原油依存の日本 イラン非難も米「誤爆」疑惑でにじむ悩ましさ
米・イスラエルとイランによる中東紛争は、ウクライナ情勢など他の国際問題にも大きな影を落とし始めている。世界各国の課題を探った。
日本は、米国への支持も不支持も表明しないものの、イランやイスラエルに対する早期の事態沈静化への働きかけは強めている。昨年時点で調達する原油の94%を中東に依存し、ほぼすべてがホルムズ海峡経由なだけに、海峡の封鎖が長引けば日本のエネルギー安全保障に直結するためだ。
茂木敏充外相は交戦の当事者であるイスラエル外相、イラン外相と相次いで電話で協議。双方に「攻撃の応酬による地域情勢の悪化を深刻に懸念している」と自制を求めた。
日本とイランは伝統的な友好国。日本は当初から「欧州ほど批判トーンは強くない」(外務省幹部)ものの、イランに地域を不安定化させないよう申し入れてきた。
ところが、交戦の長期化に伴い、イランの攻撃範囲が湾岸諸国の民間施設やトルコに拡大し、ホルムズ海峡は事実上封鎖。日本は深刻さが増したと判断し、「我が国としてイランを非難する」と表現を強めた。
一方、国際法違反との指摘も出ている米国の攻撃への法的評価は控えている。米国は、児童が多数死亡したとされるイランの小学校への「誤爆」疑惑もある。政府関係者は「国際社会の反発も高まる可能性があり、悩ましい」と話す。
高市早苗首相は訪米し、19日のトランプ大統領との会談でイランを含めた中東情勢について意見交換する見通し。現在、米国から日本に、ホルムズ海峡の安全確保に関して協力は求められていないとするが、今後の協力の可能性については排除していない。【田所柳子】
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