自民の参院選総括、9月上旬に変更で調整 石破首相の外交日程多く

2025/08/21 16:56 

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 自民党は、大敗を喫した参院選の総括を取りまとめる時期について、当初想定していた8月下旬から9月上旬に変更する調整に入った。党幹部が21日、明らかにした。8月下旬に石破茂首相の外交日程が詰まっていることなどを考慮した。参院選の敗因分析などを盛り込む総括の遅れに伴い、首相の退陣表明の時期も9月にずれ込む見通しだ。

 自民は森山裕幹事長をトップとした「総括委員会」を設置し、有識者や落選議員らから意見聴取を実施している。8月下旬は韓国やインドの首脳が相次いで訪日するなど首相の外交日程で窮屈だ。党女性局など党の各種団体へのヒアリングも継続しており、8月下旬に総括を公表するのは難しいと判断した。執行部は両院議員総会を再び開いて総括の結果を報告することも検討している。

 森山氏は総括の取りまとめとともに辞任する意向を示唆している。歴代最長となる国対委員長時代に培った野党とのパイプを生かし、少数与党政権下で与野党協議を取り仕切ってきた森山氏は政権の屋台骨だ。鈴木俊一総務会長、小野寺五典政調会長、木原誠二選対委員長も森山氏と歩調を合わせ、辞任する考えを周囲に漏らしており、党四役が一斉に辞任すれば、政権運営は行き詰まりかねない。

 一方、党の総裁選挙管理委員会は次回会合を27日に開催する方向だ。総裁選前倒しを求めた議員らの氏名公表の有無や書面の集め方など、具体的な手続きについて協議する見通しだ。総裁選前倒しの意向確認は、総括公表後に始める想定だ。【飼手勇介】

毎日新聞

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