SNSでしのぎ削る「空中戦」 効果は未知数 参院選・北海道
20日投開票の参院選北海道選挙区(改選数3)で、候補者が街頭だけでなく交流サイト(SNS)でもしのぎを削っている。
他陣営を意識しながら、X(ツイッター)を中心に日々更新される「空中戦」の行方を追った。
◇SNSは「生命線」
各陣営が注力するのがXだ。
12人全員が本人名のアカウントを持つ。「ライブ感」を重視し、街頭演説などの生配信をする陣営もある。
Xで目立つのは日本保守党新人の小野寺秀氏(61)とれいわ新選組新人の野村パターソン和孝氏(40)、参政党新人の田中義人氏(53)。15日現在、Xのフォロワーは小野寺氏が18万人を超え、野村氏と田中氏が1万9000人前後で続く。いずれも公示前から本人が積極的に投稿し、フォロワー数を伸ばしてきた。
田中氏は5月以降、倶知安町巽地区での違法開発問題をXなどで発信してフォロワー数が急増したという。運用するSNSの多くで自ら投稿。選挙期間中に総フォロワー数は3000人程増えた。
「既存の選挙にとらわれない」と話すのは小野寺陣営幹部。電話かけやはがきの郵送を一切せず、街宣車を住宅地でくまなく走らせることもしない。
その分、街頭演説とユーチューブのライブ配信に特化。幹部は「選挙の常識は一人でも多くの人と会うことだが、自宅にいながら応援してもらえる形にしている」と狙いを語る。
IT企業に勤務していた野村氏は、動画の撮影や編集を自ら担う。遊説の移動時間などに毎日5本作成し、時間帯を決めて投稿する。陣営は「支持者が拡散し、他の人の認知も広がっている」と手応えを示す。
国民民主党新人の鈴木雅貴氏(33)の陣営も「SNSは生命線」。選対幹部は「はがきの送付や住宅回りは嫌がられ、効果があまりない」と話す。
党道連のアカウントも駆使して発信に力を入れて、注目度の高い玉木雄一郎代表ら幹部の来道を支持につなげようと試みる。
◇「声かれる必死な姿を」
陣営にSNSの担当者を配置する自民党と立憲民主党の現職3氏は、組織力の強さとSNSの相乗効果を狙う。
自民の高橋はるみ氏(71)と岩本剛人氏(60)は、道内の国会議員や道議が投稿を拡散。立憲の勝部賢志氏(65)も道内全12小選挙区にいる衆院議員が拡散に努める。
各陣営は候補者の人となりを伝えることに腐心する。選挙戦終盤に入り、「日焼けして声もかれる必死な姿を出せたら」「顔をアップにして熱量が伝わるようにしたい」などと工夫を凝らす。
日本維新の会新人のオカダ美輪子氏(45)はXやフェイスブックを中心に、共産党新人の宮内史織氏(33)もインスタグラムやXで自ら文面を考えて投稿する。
候補者らは街頭で聴衆にも撮影やSNSでの拡散を求める。一方、複数の陣営は「どこまで効果があるのか未知数」と打ち明ける。
手探りの選挙戦に、ある陣営関係者は「フォロワーが道民なのかどうか。ふたを開けてみないと効果があったか分からない」と吐露した。【片野裕之、高山純二、後藤佳怜】
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