石破首相「能登から新しい日本を」 輪島で支持訴え 被災地は回らず

2025/07/04 20:55 

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 3日に公示された参院選で、自民党総裁の石破茂首相が4日、党公認候補の応援のため石川県輪島市の能登空港を訪れ、支持を訴えた。ただ、空港周辺に約1時間半滞在しただけで、能登半島地震で被害が大きかった地域は回らなかった。

 遊説先の福島県からチャーター機で到着した石破首相は午後2時ごろ、能登空港の駐車場で演説。地震を振り返り、「財政力が弱いから、地形が厳しいから対応できないということは国家が言うことではない。能登から新しい日本をつくっていく」と訴えた。

 これに先立ち、石破首相は空港内で開かれた被災者との車座対話にも参加した。被災者が「若い世代を中心に人口が流出している。復興にはマンパワーが必要で、支援をお願いしたい」などと窮状を語った。

 しかし、石破首相は事前防災と災害対応の司令塔となる防災庁の必要性や避難所環境の改善などには言及したものの、被災地の復旧・復興についての具体的策にはほとんど触れなかった。一方、「ラーメンの自給率ご存じですか。14%です」と食料安全保障や、賃上げなどの震災以外の話題に多くの時間を割いた。【島袋太輔】

毎日新聞

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