米軍がイランに「自衛目的」の攻撃 米軍ヘリ撃墜受け
トランプ米大統領は9日、自身のソーシャルメディアで、米国の攻撃用ヘリコプター「アパッチ」がイランに撃墜されたと明らかにした。乗員は無事だったという。トランプ氏は「我々はこの攻撃に対応しなければならない」と述べ、報復を宣言した。
米中央軍はX(ツイッター)で、9日午後5時からイランに「自衛目的」の攻撃を始めたと発表した。米ニュースサイト「アクシオス」によると、米軍はイランが事実上封鎖しているホルムズ海峡付近で、防空システムやレーダーを破壊したという。イランメディアは、海峡にあるケシム島などが攻撃されたと報じた。
米中央軍はその後、第2波の攻撃を実施した上で、攻撃の終了を発表した。イランとの交渉に配慮し、限定的攻撃にとどめた可能性がある。
米軍によると、ヘリコプターはホルムズ海峡付近をパトロールしていた。墜落したのは米東部時間8日夜で、イランの無人機が衝突したとの報道が出ている。脱出した乗員2人は海中に約2時間いた後、オマーンの海岸近くで米軍の無人水上艇によって救助されたという。
イランのアラグチ外相は9日、イラン領土付近に駐留する「外国軍」について「人的ミスや事故、交戦に巻き込まれる可能性により、常に危険にさらされている」と指摘し、「解決策は外国軍ができるだけ早く撤退することだ」と強調した。ヘリコプターの墜落が、意図的な攻撃でないことを示唆した可能性がある。
一方、イスラエル軍はトランプ氏の要請を受け、イランへの攻撃を停止したものの、レバノン南部で空爆を継続している。
南部スールの住宅街では9日の攻撃で、少なくとも8人が死亡した。ロイター通信によると、住民への避難勧告が出ていない地域や、これまで狙われていなかったキリスト教住民が集住する地域も攻撃されたという。軍はイスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点や戦闘員を標的にしたと主張している。
イランはヒズボラへの攻撃が続いた場合、「はるかに厳しく壊滅的な措置で対処する」と警告しており、先行きが懸念される。
イスラエルメディアによると、イスラエル軍のザミール参謀総長は9日、「我々は再びイランに対し徹底的な打撃を加える準備ができている」と強調。軍はヒズボラを標的とした作戦を継続するとし、「国境付近の地域社会を守る」と語った。【ニューヨーク三木幸治、ニューデリー松本紫帆】
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