米国務長官「米欧は共にある」 ミュンヘン安保会議で協調維持を訴え

2026/02/14 20:59 

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 ルビオ米国務長官は14日、ドイツ南部で開催中のミュンヘン安全保障会議で演説した。ルビオ氏は「米国と欧州は共にある。分断ではなく、古い友情をよみがえらせることを求めている」と述べた。トランプ米大統領が領有を求めるデンマーク自治領グリーンランドの問題で欧米関係が冷え込む中、協調を維持する重要性を訴えた形だ。

 昨年の会議で演説したバンス米副大統領は、欧州の言論の自由や民主主義のあり方を痛烈に批判し、欧米間の亀裂が露呈した。そのため、今年のルビオ氏の発言が注目されていた。

 ルビオ氏は第二次世界大戦や冷戦時代を振り返り、米国と欧州を「世界を救った同盟」と表現。一方で冷戦後、全ての国家がやがて自由民主主義となり、ルールに基づいた国際秩序が国家の利益に優先されるという「幻想」に導かれたと言及。「人間の本質を無視した、愚かな考えだった」と主張した。

 結果として「社会が脱工業化して労働者の仕事が海外に移転し、重要なサプライチェーン(供給網)を敵対国や競争国に譲り渡した」と指摘。「米国は再生と復興の使命を担う。必要であれば米国単独で行うが、望みは欧州と成し遂げることだ。米国と欧州は運命を共にするからだ」と強調した。

 ルビオ氏は、国連が世界の紛争を解決できず機能不全に陥っているとの認識も示した。「完璧な世界なら、全ての問題は外交や決議文で解決できる。だが我々の世界は完璧ではない」と訴え、米国が国際法を軽視し「力による平和」を重視することを正当化した。

 欧州に対しては「我々は弱い同盟国を望んでいない。敵対勢力が我々の力を試そうとすることのないよう、自らを守れる同盟国を望む」と求め、自身の安全保障に責任を持つべきだとの考えを改めて強調した。【ミュンヘン五十嵐朋子】

毎日新聞

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