英仏の「核の傘」欧州全体に拡大構想 独首相が言及 ミュンヘン会議

2026/02/14 15:26 

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 世界の首脳や閣僚らが外交・安全保障について話し合う「ミュンヘン安全保障会議」で13日、独仏の首脳が相次いで米国依存からの脱却を目指した欧州の防衛強化を訴えた。ドイツのメルツ首相は演説で、英仏が保有する核兵器の抑止力を欧州全体に広げる構想に言及。マクロン仏大統領と「最初の協議を始めた」と明かした。

 13日に開幕した会議では、トランプ米政権がデンマーク自治領グリーンランドの領有を要求したことで冷え込んだ欧米関係が主要な議題の一つになっている。

 メルツ氏は演説で「欧米の間には深い溝ができた」との認識を率直に語った。「我々は欧州を強化する。独立した欧州が、新しい時代に対する我々の最善の答えだ」と強調。米国に対し「信頼を取り戻そう」と呼びかけるなど、緊張緩和を訴える場面もあった。

 マクロン氏も13日に演説した。1月にあった世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では「強者が押しつける論理を受け入れるわけにはいかない」と米国を厳しく非難したマクロン氏だが、この日は直接的な批判は避けた。

 英仏の「核の傘」については、マクロン氏は演説後の質疑応答で「(核保有国である)ロシアと確実に対話するために必要な能力だ」と説明した。

 英仏は昨年7月、核兵器の運用で連携することで初めて合意。欧州全体に核抑止力を提供する考えも示していた。現在、ドイツなどの米軍基地には米国の核兵器が配備され、米国が北大西洋条約機構(NATO)を通じて核抑止力を提供している。英仏はトランプ政権のNATOへの関与低下を念頭に置いている。

 一方、会議に参加するために現地入りしたルビオ米国務長官は13日、デンマークのフレデリクセン首相とグリーンランドのニールセン自治政府首相と会談した。米国によるグリーンランド領有問題について議論し、デンマークとグリーンランドは拒否する姿勢を改めて示したとみられる。フレデリクセン氏は会談後、X(ツイッター)で「建設的な会談だった」と述べ、米国との協議を継続する方針を示した。

 ロイター通信によると、トランプ大統領は米ホワイトハウスで記者団に対し「グリーンランドは我々を選ぶだろう」と指摘。「我々は欧州ととてもいい関係にある。どうなるか見てみよう」と話した。【ミュンヘン五十嵐朋子】

毎日新聞

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