高市首相、北朝鮮に首脳会談の開催打診 「正面から向き合う」

2025/11/03 15:12 

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 高市早苗首相は3日、東京都内で北朝鮮による拉致被害者の早期帰国を求める「国民大集会」に出席し、北朝鮮側に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記との首脳会談の開催を打診したことを明らかにした。「首脳同士で正面から向き合い、私自らが先頭に立って果敢に行動することで具体的な成果に結びつけたい」と述べた。

 日朝首脳会談は、小泉純一郎首相(当時)が訪朝し、金正日(キム・ジョンイル)総書記(同)が初めて拉致を認めた2002年と、小泉氏が再訪朝した04年の2回実施された。

 両国は14年、北朝鮮による拉致被害者らの再調査開始などを盛り込んだ「ストックホルム合意」を締結したが、北朝鮮は16年に核実験とミサイル発射を強行し、再調査も中止。その後、日朝間の公式協議は実施されていない。

 この日の集会で、高市首相は「すでに北朝鮮側には首脳会談をしたい旨、伝えている。拉致問題が解決すれば、我が国のみならず、北朝鮮や国際社会も大きな利益を得ることになる」と強調。「あらゆる選択肢を排除せず、私の代で何としても突破口を開き、拉致問題を解決したい」と決意を語った。

 首相は先月23日に拉致被害者家族と面会した際にも、首脳会談への意欲を表明。同28日にトランプ米大統領と会談した際には、拉致問題への理解と協力を要請した。同日にトランプ氏と拉致被害者との面会が実現し、トランプ氏は全面的な支持を表明していた。【原諒馬】

毎日新聞

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