トランプ政権、対中関税10%引き下げか 麻薬対策が条件 米報道

2025/10/29 10:46 

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 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは28日、30日に韓国で開催される米中首脳会談の結果、米国が対中関税を最大10%引き下げる可能性があると報じた。中国が合成麻薬フェンタニルの製造に使われる化学物質の輸出規制を強化することが条件だという。

 報道によると、最終的な合意内容はトランプ大統領と中国の習近平国家主席の間で詰める。実際に対中関税が引き下げられれば、経済大国同士の緊張緩和につながる。

 米国内で乱用が社会問題化しているフェンタニルに関する中国側の輸出対策が不十分との理由で、トランプ政権は2月に10%の追加関税を発動。3月に20%に引き上げていた。その後の「相互関税」の発動などで現在の対中追加関税は54%となっているが、うち24%は11月10日までの期限で一時停止している。

 ベッセント財務長官は今月26日、マレーシアで開かれた米中閣僚協議後、米メディアのインタビューで「重要な枠組みで合意した」と発言。フェンタニル対策について、中国が米国への支援開始で一致したと述べている。【ワシントン浅川大樹】

毎日新聞

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