ウクライナ新内閣 ゼレンスキー大統領への権力集中加速か
ウクライナで17日に発足した新内閣を巡り、ゼレンスキー大統領と側近のイエルマーク大統領府長官への権力集中が加速するとの見方が強まっている。新首相に就任したユリア・スビリデンコ氏が、イエルマーク氏の「弟子」とみなされているためだ。
スビリデンコ氏は2020年にイエルマーク氏のもとで大統領府副長官を務め、21年に第1副首相兼経済相に就任。ロシアによる全面侵攻後はエネルギー危機への対応を担った。ウクライナメディア「キーウ・ポスト」は「非常に有能で勤勉」と評価する一方で、ゼレンスキー氏らに対する忠誠心が極めて強いとされ、ある野党議員は「500%の忠誠を誓い、望みは何でも聞く」と語ったという。
英フィナンシャル・タイムズは今回の人事を「ゼレンスキー大統領の側近の権力を固めるもの」と分析。今後の政権運営にも、ゼレンスキー氏らの意向がより色濃く反映されるとみられている。
首相指名の手続きも異例だった。ウクライナ憲法では、本来は与党が候補を指名し、大統領が議会に提案する手順だが、今回はゼレンスキー氏が直接指名し、議会に諮るという逆の形が取られたと、複数のウクライナメディアが報じている。
今回の内閣改造では「政治刷新」が掲げられたものの、16人の閣僚のうち新顔は3人にとどまった。シュミハリ前首相が国防相に横滑りし、シビハ外相やクレバ副首相らは留任した。
新内閣は、ロシアからの侵攻が続く中で国家運営に取り組む。スビリデンコ氏は17日、X(ツイッター)で「軍への安定した供給と、国内での兵器生産拡大が最優先」と表明。国家予算の見直しに向けた全面監査の実施にも意欲を示し、「すべてのウクライナ国民が日常生活でよい結果を感じられることが目標」と抱負を述べた。
一方、ゼレンスキー氏は17日、次期駐米大使にステファニシナ副首相を指名。いったん指名していたウメロフ前国防相は、国家安全保障国防会議書記に充てると18日発表された。【ベルリン五十嵐朋子】
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