米司法省、地裁にエプスタイン氏証言録公開を請求 反発受け方針転換

2025/07/19 10:59 

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 米司法省は18日、東部ニューヨーク州の連邦地裁に対し、少女らへの性的虐待罪などで起訴されて勾留中の2019年に死亡した実業家エプスタイン氏に関する大陪審の証言録を、公開するよう請求した。

 トランプ大統領を熱心に支持する「MAGA(マガ)」派の一部では、エプスタイン氏が少女買春に関する著名人の「顧客リスト」を残しており、口封じのために殺害されたという陰謀論が定着している。司法省は7月上旬、「顧客リスト」は存在しなかったと発表して幕引きを図ったが、反発が収まらずに方針を転換した。

 トランプ氏は17日、自身のソーシャルメディアで「裁判所の許可を条件に、関連する大陪審の全ての証言録を公開するようボンディ司法長官に指示した」と投稿した。

 その直前には米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が電子版で、トランプ氏が03年、50歳の誕生日を迎えたエプスタイン氏に贈ったとされる手紙の内容を報道。手書きで女性の裸体など卑わいなイラストが描かれ「毎日が新たな素晴らしい秘密でありますように」などとするメッセージが記されていたと指摘した。

 トランプ氏はWSJの報道を即座に「フェイクだ」と否定した。18日には同紙を傘下に置くニューズ・コーポレーションを率いるルパート・マードック氏らを南部フロリダ州マイアミの連邦地裁に提訴した。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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