トランプ政権、英国と関税巡る交渉で初合意 「画期的な貿易協定」

2025/05/09 00:04 

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 トランプ米大統領は8日、関税措置を巡る貿易交渉で英国と合意したと発表した。トランプ政権は4月に「相互関税」を発表した後、日本など多くの貿易相手国と関税引き下げなどについて協議してきたが、初めての合意案件となる。

 同じ欧州でも、欧州連合(EU)を離脱して柔軟に単独交渉できた英国と、産業構造も異なる加盟27カ国間の合意が必要なEUで進捗(しんちょく)に差が出る形となった。

 トランプ氏は記者会見し「素晴らしい国である英国と画期的な貿易協定を締結して発表できたことを大変うれしく思う」と述べた。両国は詳細を今後数週間以内に詰める方針。

 トランプ氏は会見前、自らの交流サイト(SNS)に「英国との合意は、今後何年にもわたって米英の関係を固める完全で包括的なものだ。長い歴史と忠誠を共にしてきた英国を最初の発表国として迎えるのは極めて光栄なことだ」と投稿していた。

 トランプ氏はSNSで「交渉中の多くの案件がこれに続く」とも投稿。他の国との交渉の進展にも期待感を示した。

 トランプ政権は英国に対し10%の相互関税に加え、自動車や鉄鋼・アルミニウム関税などを発動していた。

 英紙などによると、米側が自動車などで低関税の輸入枠を設けることで合意する可能性について報じていた。【ワシントン大久保渉、ブリュッセル岡大介】

毎日新聞

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