日銀の植田総裁が入院 金融政策決定会合は欠席、書面で意見へ
日銀は10日、植田和男総裁(74)が肝囊胞(のうほう)感染症の治療のため入院したと発表した。15~16日に開く金融政策決定会合は欠席する見通し。利上げの是非など金融政策を決める投票には治療上の都合で参加せず、書面で意見を提出する予定だという。
日銀の広報課や幹部によると、植田氏は9日から入院しており、期間は2週間程度を見込んでいる。現在もリモートワークで必要な公務を行っている。
決定会合の議長は氷見野良三副総裁が、会合後の記者会見は内田真一副総裁が務める。内田氏は白血病の治療で入院していたが、5月末に退院。出勤して、必要に応じて職員と対面で公務をこなしているという。
決定会合後の会見は、現時点では対面を予定している。
日銀にとって、今回の6月会合は重要な局面だ。中東情勢による物価上昇(インフレ)懸念が高まっているとして、政策金利を1・0%程度に追加利上げする公算が大きくなっている。
3日の講演で植田氏は、原油高に起因するインフレが一時的なものにとどまらないという懸念を示した。その上で「経済の下振れリスクを意識しつつも、物価上昇率が大きく上振れしていくリスクが顕在化し、経済に悪影響を及ぼすことをより警戒する必要がある」と発言し、追加利上げに踏み切る可能性を示した。
利上げを見送った前回の4月会合では、植田氏が総裁に就任して以降、初めて3人の委員が反対票を投じ、利上げ圧力が高まっていた。【古屋敷尚子、高田奈実】
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