巨人・田中将大が好投 「本塁打OKの気持ちで」 強気の直球に威力

2025/08/21 21:09 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ◇○巨人7―1ヤクルト●(21日・神宮球場)

 これまでとは表情が違った。1勝が遠かった巨人・田中将大だが、この試合は充実感に満ちていた。5回1失点の力投で4月3日以来の白星をたぐり寄せ、史上4人目となる日米通算200勝にリーチをかけた。

 球速は145キロ前後。それでも直球にはヤクルト打線を押し込むだけの十分な威力があった。

 味方の大量援護を受けた直後の二回だ。1死から二塁打を浴びてピンチを招いたが踏ん張った。ヤクルトの山田哲人を2球で追い込み、最後はアウトローに146キロ直球をズバッと決めて3球三振。続く岩田幸宏もカウント2―2から内角高めの直球で内野フライに仕留め、窮地を脱した。

 過去2試合は、走者を背負うと制球が乱れて失点する場面が目立った。「ここで変えていかないと。本塁打OKの気持ちでゾーン内で攻めていこう」。今回は相手の反撃の芽を摘み、主導権を渡さなかった。

 四回に一発こそ浴びたが、5回で81球を投じ被安打3。四死球は一つも与えなかった。4カ月以上も遠ざかった勝利に「勝つためのプラン通り投げられた」と納得の表情を見せた。

 移籍後初勝利を挙げて以降は苦しい投球が続いた。約3カ月間、2軍で汗を流す日々が続き、今月7日に1軍復帰を果たしても2試合続けて白星をつかめなかった。

 「2個も3個も一気に勝てるわけではない。自分のできること、状況を理解して前に進んでいくだけ」。確かな手応えを自信に偉業達成に挑む。【牧野大輔】

毎日新聞

スポーツ

スポーツ一覧>

注目の情報