泡の構造で「世界最高レベルの白」を印刷する技術開発 京大など

2026/09/11 15:55 

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 顔料や塗料を使わず、泡の構造で「世界最高レベル」の白色を印刷する技術を開発したと、京都大などのチームが9日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。高解像の白色印刷が可能で、顔料や塗料への応用も期待できるとしている。

 自然光はさまざまな波長の光を含む。例えば赤色に見える材料は、赤色の波長の光を反射し、それ以外の光を吸収している。一方、白色の材料を作るには、全ての波長の光を均等に反射し、散乱させる必要がある。

 この性質を持つ酸化チタンが白色の顔料として普及しているが、安全性への懸念から2022年に欧州連合(EU)で食品添加物としての使用が禁止され、代替材料が求められていた。

 研究チームは、ポリマー(高分子化合物)に紫外線をあてて溶媒に浸すなどすると、ポリマーが断片に分解され、細かく密度の高い泡状の構造が生じることを発見。ポリマーは透明なため余分な光を吸収せず、効率的な光の反射や散乱を実現し、酸化チタンに匹敵する白色を生成できるとした。

 また、ポリマーをさらに溶媒に長く漬けると表面に結晶が生まれ、水をはじく性質を発揮することも分かった。近年、環境や健康への影響の懸念が高まる有機フッ素化合物(PFAS)の代替材料としても期待できるという。

 今後はパッケージ印刷の他、和紙やおしろいなどへの応用も進めるという。研究チームのイーサン・シバニア教授(分子工学)は「京都の伝統工芸ともコラボレーションしたい」と話した。【寺町六花】

毎日新聞

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