はやぶさ2、小惑星に400メートルまで接近 「スレスレ」世界記録

2026/07/30 18:54 

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は30日、探査機「はやぶさ2」が小惑星「トリフネ」に最接近した距離が、トリフネの表面から約400メートル、中心から約744メートルだったと発表した。天体の近傍を通過する「フライバイ探査」の中で史上最も短い距離で、世界記録を更新した。

 はやぶさ2は今月5日、秒速5キロと極めて高速でトリフネの脇を通過する際、画像の撮影や距離の測定を行った。最接近距離はほぼ狙った通りで、2012年に小惑星の表面から約770メートルを通過した中国の「嫦娥2号」の記録を塗り替えた。

 探査機から発したレーザーを小惑星に当てて、最接近の4秒前と3秒前に距離を測定することにも成功した。写真の分析なども踏まえ、トリフネの大きさは長径約840メートル、短径約340メートルと推定した。

 小惑星に接近・通過しながらレーザーで距離を測定する技術は、疾走する馬上から的を射抜く「流鏑馬(やぶさめ)」のような難しさで、世界で初めて測定に成功したとしている。

 小天体を狙って探査機を近づける技術は、地球に接近する小惑星の衝突を回避する「プラネタリーディフェンス」(地球防衛)の技術の土台となる。米航空宇宙局(NASA)は、小惑星に探査機を衝突させて軌道を変更する実験に成功している。

 はやぶさ2は14年に打ち上げられ、20年に小惑星「リュウグウ」の砂の入ったカプセルを地球に届け、任務を完遂した。機体が健全で燃料も残っていたため、「拡張ミッション」としてフライバイに挑戦した。最終目的地の「1998KY26」には31年7月に到着予定だ。【木許はるみ】

毎日新聞

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