部活動の地域展開、保護者は何が心配? 困窮家庭にNPO調査

2026/05/15 20:45 

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 部活動を学校から民間クラブなどに移行する「地域展開」は8割の保護者にとって負担増――。中学生の部活動と家計の関連についてNPO法人が調査したところ、こんな実態が浮かんだ。少子化が進む中で活動機会を確保するとともに教員の負担を軽減する狙いがあるが、活動費用や送迎が保護者の重荷になり、格差が拡大する恐れもありそうだ。

 調査したのは子どもの貧困問題解決に取り組むNPO法人キッズドア(東京都)。支援対象としている困窮子育て家庭から2025年10~11月、オンラインで地域展開の状況や家庭への影響などを聞き取った。

 部活動に取り組む中学生がいる家庭524世帯の中で、学校以外で部活動をしているとしたのは19%。受け止めを複数回答で尋ねる設問では「特によかったと感じることはない」が45%で最も多く、「指導内容が向上・充実した」が26%、「他校の生徒との交流が増えた」が24%と続いた。家庭の負担が増加したかを尋ねると、80%が「そう思う」と回答した。

 小学生がいる家庭も含めた1392世帯に地域展開への賛否を尋ねたところ、賛成が48%、反対が51%と拮抗(きっこう)した。困り事や心配を尋ねた項目(複数回答)では、「送迎が必要になる」が71%で最多で、「部費が高くなる」が67%、「活動場所までの交通費が高くなる」が64%と続いた。教員に配慮し、懸念を抱きながらも地域展開には賛同した保護者が多いとみられる。

 一方、体験格差が拡大していくかについては、「そう思う」との回答が89%に達し、「そう思わない」の10%を大幅に上回った。

 キッズドアは行政による支援が不足しているとし、恒常的な支援や道具代なども含めた受益者負担の上限設定、保護者の送迎を前提としない仕組みが必要だと指摘している。【斎藤文太郎】

毎日新聞

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