札幌ガス爆発火災、ガス管に2ミリの穴見つかる 腐食確認も対処せず

2026/02/17 21:11 

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 札幌市の住宅街で1人が死亡し、多数の住宅が損壊したガス爆発による9日の火災で、北海道ガスなどは17日、火元の住宅のガス管に直径約2ミリの穴が見つかったと発表した。2022年の点検で腐食の兆候を確認していたが、対処していなかった。火災時に一帯のガス流量が通常の2~3倍に増加していたことも明らかにした。

 北ガスと子会社の北ガスジェネックス(札幌市)が17日に市内で記者会見して明らかにした。

 北ガスなどによると、穴が見つかったのはポリエチレンで覆った鋼製のガス管。穴は地上から高さ約20センチの部分で発見され、事故翌日の現場検証で確認した。

 北ガスジェネックスは22年9月、爆発した住宅で4年に1回の法定点検を実施。点検員が腐食の兆候を見つけてテープで補強することを提案したが、同社は「緊急性が高くない」と判断し、処置しなかったという。

 事故後の調査では、火災前日の8日午後5時ごろから火災が発生した9日午前5時ごろにかけて、一帯のガス流量が通常よりも増加していた。原因は分かっていない。

 爆発が起きた札幌市手稲区の住宅街では、ボンベを収納した倉庫からガス管で近隣231戸にガスを供給する「コミュニティーガス」という仕組みを採用している。

 事故を受け、北ガスなどは15日までに近隣全戸で緊急点検し、ガス漏れ2件を確認。今後は別の地域でコミュニティーガスを導入している約8500戸を対象とし、緊急点検する。

 ガス管で確認された穴と爆発との関連については現時点で分かっていない。腐食の兆候を把握していたのに対処しなかったことについて、北ガスジェネックスは「緊急性を判断する明確な基準はなく、どうしてそういった判断がなされたか調べている」と説明した。

 北ガスは事故調査対策委員会を立ち上げ、原因究明と再発防止に取り組むとしている。北ガスの川村智郷社長は「亡くなった方の冥福を祈るとともに、遺族にお悔やみ申し上げる。大変な苦痛と迷惑をかけたことをおわびする」と謝罪した。

 爆発は9日午前5時5分ごろ発生。この火災で60代女性が死亡し、4人がけがをした。道警によると、少なくとも周辺の住宅71棟に被害が出た。

 住宅が損壊して帰宅できなくなっている住民もおり、北ガスは宿泊施設の手配や生活物資の提供などの支援を継続するとしている。【小林大輝】

毎日新聞

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