司法書士の立場悪用か 「代理人」名乗り登記手続き、偽造免許も添付

2026/01/16 16:24 

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 大阪市北区にある不動産を巡り、不正に不動産登記を書き換えたとして男性2人が逮捕された事件で、司法書士の松本稜平容疑者(34)=電磁的公正証書原本不実記録・同供用などの容疑で逮捕=が、所有者の本人確認をしたなどとする書類を提出して登記の変更手続きを進めていたことが、関係者への取材で判明した。大阪府警は、容疑者が司法書士の立場を悪用していたとみて、詳しい経緯を調べている。

 府警は16日、松本容疑者と、三重県桑名市の電気通信会社元代表の小鹿瑞樹容疑者(33)を送検した。

 松本容疑者らは所有者の男性になりすまして不正に不動産登記を書き換えた疑いが持たれている。府警は2人の認否を明らかにしていない。

 登記の変更後に不動産の購入を持ちかけていたとされ、無断で他人の土地を売買する「地面師」グループの可能性がある。

 事件の舞台となったのは、大阪メトロ中津駅近くの約800平方メートルの土地と建物。80代の男性が所有していた。松本容疑者と男性は面識はなかった。

 通常、登記を変更する際には、不動産の所有者が本人であることを証明する12桁の「登記識別情報」が必要になる。

 関係者によると、松本容疑者は2025年1月に男性の代理人を名乗って法務局に変更手続きをしていた。

 提出された書類では、男性が登記識別情報を失念したことになっていた。代わりに松本容疑者が面談で本人確認したとして、小鹿容疑者の会社に所有者を変更するよう求めていた。

 男性名義の運転免許証も添付されていたが、偽造されたものだった。法務局は松本容疑者の手続きに基づいて登記の変更を認めていた。

 司法書士は委任を受けて、登記変更の手続きを代理することが認められている。

 府警は代理人を装った松本容疑者が、司法書士の権限を使って不正な手続きを進めていたとみて調べている。【川地隆史】

毎日新聞

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