「非核三原則の法制化を」 長崎の被爆者4団体が共同会見で訴え

2025/12/12 18:42 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 高市早苗首相が非核三原則の与党内での見直し議論を検討していることを受け、長崎の被爆者4団体は12日、長崎市で記者会見し、非核三原則の法制化を求めるアピール文を発表した。首相官邸ホームページから送る予定にしている。

 アピール文では、高市首相が非核三原則のうち核兵器を「持ち込ませず」が現実的でないとの立場を取っていることなどを挙げ、「被爆者の『核廃絶』を求める姿とは相いれない」と批判。長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(85)は記者会見で「持ち込みを許可すれば、日本が核兵器使用の加害国になる可能性もある。私たちが訴えている『二度と被爆者をつくらない』という目標に真っ向から反する」と強調した。

 長崎原爆遺族会の本田魂会長(81)は「原爆投下から80年、がんや白血病などに苦しんだ被爆者がたくさんいる。日本には核兵器の恐ろしさを本当に分かっている政治家がいないのではないか。日本が核兵器廃絶のために先頭に立って運動するよう働きかけたい」と話した。【百田梨花】

毎日新聞

社会

社会一覧>

注目の情報